nAG Toolbox for MATLAB® を利用する理由の一つに、nAG Toolboxのパフォーマンスが挙げられます。 今回はnAG Toolbox for MATLAB® が提供する機能の中でも利用頻度の高い最適化の機能についてのベンチマークをご紹介します。
最適化問題に関してのパフォーマンス比較例
~ Optimization Toolbox™で提供される「fmincon」とnAGの比較 ~
【概要】
本ベンチマークはE. Dolan氏 [1] らが説明する、ソフトウエアのベンチマークを目的とした大規模最適化問題群の中から 4つの問題を選び出しそれらの問題についてOptimization Toolbox™で提供される最適化関数「fmincon」とnAG Toolbox for MATLAB®が提供する最適化関数「e04uc」を比較しました。
(1)「Elastic-Plastic Torsion」
無限の長さを持つ円筒をねじった場合のストレスポテンシャルを求める問題。
(2)「Journal Bearing」
ジャーナル軸受の離心性が与えられた場合に、軸と軸受の間の潤滑油の圧力分布を求める問題。
(3)「Minimal Surface with Obstacle」
障害物の上に存在し且つ与えられた境界条件を満たす最小の面を求める問題。
(4)「Triangular Mesh Smoothing」
固定境界三角メッシュ要素の逆加重平均比の和が最小になるように自由頂点を調整する問題。
【結果】
fminconとe04ucそれぞれを用いて各問題の計算を行わせた結果は以下のようになりました
【環境】
SUSE LES 10 SP1 2 dual-core AMD Opterons (2.2GHz) 4GB RAM
【リファレンス】
[1] E. Dolan, J. More and T. Munson, Benchmarking Optimization Software with COPS 3.0, Mathematics and Computer Science Division, Argonne National Laboratory, Technical Report ANL/MCS-273 (February 2004), http://www.mcs.anl.gov/~more//cops/cops3.pdf