1 概要
本ドキュメントは統合開発環境であるFortran Builderのユーザインタフェース、及びサポートされているツールに関する変更点を説明します。
2 ツールの変更点
- ソース整形の設定パネルに“デフォルト”ボタンが追加され、 ソース整形の設定値を全て出荷時の状態に戻すことができます。
- ソース整形の設定にオプションが追加され、 宣言文の省略可能な二連コロン(::)の挿入や削除が行えるようになりました。
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新たに拡張ソース整形ツールが追加され、ソース整形の設定を変更して、通常のソース整形ツールの代わりに利用できるようになりました。拡張ソース整形では以下に示す3つの拡張整形ソースオプションを設定できます。
- 引数のキーワードを追加
- 明示的な引用仕様を持ち、且つ2つ以上の仮引数を持つユーザ定義の手続き、 及び3つ以上の仮引数を持つ組込みモジュール手続き(例外:MAX及びMIN)の参照において、 実引数にキーワードを追加します。
- INTRINSIC文からの削除
- 実引数として渡されなかった組込み手続き名をINTRINSIC文から削除します。
- 込み手続きの大文字小文字種別指定
- 組込み手続き名の大文字小文字種別を、 他の名前(as_names)と同じにするか、 もしくは言語キーワード(as_keywords)と同じにするかを指定します。 “as names”は通常のソース整形と同じです。
拡張ソース整形はコンパイル可能なソースコードでのみ利用可能な点に注意して下さい。 ソース・ファイルにエラーや依存がある場合、エラーが表示されソース整形は失敗します。
3 外部ライブラリプロジェクトの更新
- LAPACKプロジェクトはLAPACKの3.8を利用します。
- SimdemプロジェクトはSimdemのversion 7.4.1を利用します。
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nAGライブラリプロジェクトは以下のnAG Fortran Libraryをサポートします。
- 32-bit: Mark 25 FLDLL254ML
- 64-bit: Mark 25 FLW6I25DCL、FLW6I25DEL、Mark 26 FLW6I26DEL
4 その他の変更点
- INCLUDEファイルをプロジェクトに追加する場合で且つそのファイルがINCLUDEファイルの検索パスに含まれない場合に、そのファイルが存在するフォルダをINCLUDEディレクトリのリストに追加するかどうかの確認メッセージが表示されるようになりました。(「追加しない」と指定した場合、以後同セッション中にはこのメッセージは表示されません)
- ソース整形後にカーソルがファイルの終端に移動する振る舞いが変更され、 整形前と同じ付近(行)に移動するようになりました。
- プロジェクトの作成時に、チャプタを選択すると、 そのチャプタ内の最初のテンプレートが自動的に選択されるようになりました。