nAG Fortran コンパイラ 5.2 マニュアル

 
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2.3 オプション

-132
固定ソース形式の入力行の長さを72文字から132文字に増加させます。 自由ソース形式の入力には影響しません。
-abi=abi
(AMD64のみ) コンパイルターゲットのABIを32(32ビットABI)、64t(AMD 64ビット ABI)、64(オブジェクトサイズを2GBに限ったAMD 64ビットABI)のいずれか で指定します。 -abi=64t または-abi=64 という指定でコンパイ ルされたプログラムは64ビットカーネル上でのみ実行可能です。 -abi=32 という指定でコンパイルされたプログラムは任意のx86 Linuxシステム上で実行できます。 デフォルトは-abi=64t です。 -abi=64 オプションはnAGWareリリース5.1(346)またはそれ以前 のリリースと互換のコードを生成するためにのみ使用してください。将来のリリ ースではサポートされなくなります。
-abi=abi
(64ビットIntel Macのみ) コンパイルターゲットのABIを32(32ビットABI)、64(64ビットABI) のいずれかで指定します。デフォルトは-abi=64 です。
-align=alignment
(Mac OS Xのみ) 変数や成分の配置属性を次のいずれかで指定します:
natural
(性能を優先したnatural配置。COMMONブロック、またはSEQUENCE 型レイアウトに関する解釈を標準に準拠しない形で変更する可能性があります。)
standard
(標準準拠の配置。デフォルト。)
プログラム全体を同一の配置オプションでコンパイルする必要があります。
-Bbinding
静的(static)バインディング、または動的(dynamic)バインディン グを指定します。 この指定はリンクフェーズ中で指定された場合にのみ有効です。 デフォルトは動的バインディングです。 これらのオプションの指定位置には意味があり、あるライブラリに対しては静的バイン ディングを、別のライブラリに対しては動的バインディングを指定するといった 使い方ができます。
-c
コンパイル(各ソースファイルに対する.oファイルの生成)の実行のみ。.oファイ ルをリンクし実行可能ファイルを生成するといった処理は行いません。
-C
時間のかかる実行時チェックは行わない形でのコンパイルの実行。 -C=dangling オプションと-C=undefined オプ ションは無視されます。
-C=check
check の値に応じた判定ロジックを伴うコンパイルを実行します。 check の値として許されるのは次のいずれかです。

all -C=undefined を除くすべてのチェックを行う。)
array (配列境界のチェックを行う。)
bits (ビットintrinsicな引数をチェックする。)
calls (手続き参照のチェックを行う。)
dangling (ポインタ不正をチェックする。)
do (DOループ中でのステップ値が0かどうかをチェックする。)
none (チェックを行わない。デフォルト。)
present (OPTIONAL参照をチェックする。)
pointer (POINTER参照をチェックする。)
recursion (再帰不正をチェックする。)
undefined (未定義変数をチェックする。詳細については後述。)

-C=recursion オプションは-thread_safe オプショ ンと整合性がありません。このため後者が使用された場合には前者は無視されます。

-C=undefined オプションには種々の制限が付きます。またそのオプ ションを使わずにコンパイルされたコードとはバイナリ互換性がありません。詳細に ついてはセクション“未定義変数の検出 ”をご参照ください。

-colour
コンパイラからのメッセージ出力をANSIエスケープシーケンスを使ってカラー化しま す。デフォルトの前景カラースキームは次の通りです:エラーメッセージ(致命的エラ ーを含む)に対しては赤、警告メッセージに対しては青、参考情報に対しては緑。
-colour=scheme
指定されたスキーム(scheme )に従ってコンパイラからのメッセージ出力をカラ ー化します。 具体的にはコンマで区切ったリストの形式でカラーの指定を行います。それぞれはメッ セージカテゴリ名(“error”、“warn”、“info”)、コロン、前景 カラー名称の順で指定しますが、さらにプラス記号と背景色の指定を追加することもで きます。 カテゴリ名を明示しない形のカラーリングがデフォルトです。

指定可能なカラー:black, red, green, yellow, blue, magenta, cyan and white

例 — colour=error:red+blue,warn:cyan,info:magenta+yellow
はかなりけばけばしいカラースキームです。

-Dname
name をfppに対しプリプロセッサ変数として定義します。 fppによってプリプロセスされるファイルのみが影響を受けます。
-dcfuns
非標準の倍精度複素組込み関数の認識を有効にします。これらは次に示すように標準的 な組込み関数に対する特殊形として機能します:

非標準 対応する標準Fortran組込み関数
CDABS(A) ABS(A)
DCMPLX(X,Y) CMPLX(X,Y,KIND=KIND(0d0))
DCONJG(Z) CONJG(Z)
DIMAG(Z) AIMAG(Z)
DREAL(Z) REAL(Z)またはDBLE(Z)
-double
デフォルトのINTEGER, LOGICAL, REAL, COMPLEXのサイ ズを2倍にします。 種別番号とバイト長を明示する形で指定した要素は影響されません。4倍精度の REALがサポートされている場合にはDOUBLE PRECISIONのサイズも2倍に なります。
-dryrun
コンパイラドライバによって作成されたコマンドを実行はせず、表示のみを行います。
-dusty
“Legacy”ソフトウェアに対し、共通的なエラーのカテゴリを“Error”か ら“Warning”(-w オプションを指定することで出力を抑止す ることもできます)にダウングレードさせた上で、そのコンパイルと実行を許容し、 ホレリスI/O(-hollerith_io オプション参照)も可能にします。
-english
コンパイラのメッセージを英語で出力します(デフォルト)。
-extend_c_interop
BIND(C)手続きをELEMENTALとすることを許容する非標準のC相互 運用性拡張機能を有効にします。
-F
プリプロセスのみを行い、コンパイルは実行しません。 プリプロセスされた個々のファイルからは、入力ファイルの拡張子に応じて .f, .f90, .f95 の付いた同名のファイルが出力されます。
-f2003
基盤となる言語がFortran 2003であることを指定します(本リリースにおけるデフォ ルトはFortran 95です)。 このオプションを指定した場合、Fortran 2003固有機能は拡張仕様という形ではレ ポートされなくなります。
-f77
外部リンケージを可能な限りネーティブなf77コンパイラと互換にします。 AIX, HP-UX, Windowsの場合、C言語のキーワードやライブラリ関数と競合しない外部 名称に対する末尾のアンダスコアは抑止されます。 さらにWindowsの場合には、ほとんどのDLLで用いられている“STDCALL”呼び出し 規約が使用されるようになります。
-f90_sign
Fortran 95のSIGN組込み関数の代りにFortran 77/90版のそれを使用します (両者には負のゼロの扱いで違いがあります)。
-f95
基盤となる言語がFortran 95であることを指定します(本リリースでのデフォルト)。 これは拡張仕様に関するメッセージ生成にのみ影響します(Fortran 2003の機能は 拡張仕様としてレポートされます)。
-fixed
すべてのFortranソースファイルを固定形式のルールに従って解釈します。
-float-store
(Gnu Cベースのシステムのみ) 64ビットより大きな浮動小数レジスタを有するマシンにおいて、浮動小数変数をレジ スタ中に格納しないようにします。これによって過大な精度に伴う問題を回避するこ とができます。
-fpp
拡張子が通常のFortranソースファイルであることを示していたとしても、fppを用い たプリプロセスを実行します。
-framework f
(Mac OS Xのみ) リンキングに際してフレームワークf を使用します。
-free
すべてのFortranソースファイルを自由形式のルールに従って解釈します。
-g
対話型デバッグのための情報をホストのシステムデバッガにより生成します。
-g90
デバッグ用情報をdbx90(ホストシステムデバッガ用のフロントエンドでFortran 90に 対応)用に生成します。 この場合、個々のFortranソースファイルごとにデバッグ情報ファイル(.g90)が生成 されます。このオプションはコンパイルとリンキング双方に対して指定する必要があ ります。
-gc
実行可能プログラムにおける自動ガベージコレクションの機能を有効にします。 このオプションはコンパイルとリンキング双方に対して指定する必要がありますが、 -thread_safe-mtrace とは整合性がありません。 詳細についてはセクション“自動ガベージコレクション ”をご参照く ださい。
-gline
実行時エラーメッセージが出力された際にトレースバック情報も出力するようなコー ドを生成します。 このオプションを用いてコンパイルされたルーチンのみがトレースバック上に表示さ れます。このオプションを指定すると実行時モジュールのサイズと実行時間の増大を 招きます。以下に用例を示します:
   Runtime Error: Invalid input for real editing
   Program terminated by I/O error on unit 5 (Input_Unit,Formatted,Sequential)
   main.f90, line 28: Error occurred in READ_DATA
   main.f90, line 57: Called by READ_COORDS
   main.f90, line 40: Called by INITIAL
   main.f90, line 13: Called by $main$
-help
それぞれのオプションについて1行からなるサマリを表示します。
-hollerith_io
A編集記述子を用いて数値変数中に格納された文字データのFortran-66互換入 出力を有効にします。この機能はFortran 77におけるCHARACTERデータ型 によって置き換えられています。
-hpf
High Performance Fortran ForumによるHPF 1.0で規定されるFortran拡張仕様を許容 します。これらはEXTRINSICキーワードと多数のコンパイラ指示文から構成さ れます。コンパイラ指示文は正しいかどうかのチェックは行われますが、コンパイル 動作に何の影響も持ちません。
-I pathname
モジュール情報ファイル(.mod)とINCLUDEファイルのサーチに使用さ れるディレクトリの一覧にpathname を追加します。 現行のワーキングディレクトリが常に最初にサーチされますが、それに続いて -I オプションで指定されたすべてのディレクトリが、最後にコン パイラのライブラリディレクトリ(通常‘/usr/local/lib/nAG_Fortran’、 ‘/opt/nAG_Fortran/lib’、または ‘C:\Program Files\nAG\EFBuilderPro\nAG_Fortran\lib’)がサーチさ れます。
-ieee=mode
IEEE算術操作のモードをmode に従って設定します。ただしmodefullnonstdstopのいずれかでなくてはなりません。
-ieee=full
ノンストップ演算を含むすべてのIEEE算術機能を有効にします。
-ieee=nonstd
ノンストップ演算を無効とします。これにより浮動小数オーバフロー、0による除算、 不正オペランドに際しては実行が停止されます。 ハードウェアサポートがある場合、IEEEのgradual underflowも抑止されます。これに より非正規化数値ではなく0が生成されるようになるため、システムによっては性能が 向上します。
-ieee=stop
ノンストップ演算を除くすべてのIEEE算術機能を有効にします。浮動小数オーバフロー、 0による除算、不正オペランドに際しては実行が停止されます。

-ieee オプションはメインプログラムユニットをコンパイルする際 に指定する必要があります。その指定は大域的な影響を持ちます。 デフォルトのモードは-ieee=stop です。 詳細についてはセクション“IEEE 754算術サポート ”をご参照ください。

-info
参考情報メッセージの出力を要求します。 デフォルトではこれらのメッセージ出力は抑止されます。
-kind=option
使用する種別番号の系を指定します。optionbytesequentialの いずれかでなくてはなりません。

-kind=byte の場合、INTEGER, REAL, LOGICAL に対する種別番号は記憶装置上のバイト数に一致します(例えばデフォルトの REALは4、DOUBLE PRECISIONは8です)。 なお、COMPLEXに対する種別番号はそのREAL成分と同一であり、要素 の全バイト長の半分である点に注意してください。

-kind=sequential の場合(デフォルト)、すべてのデータ型 に対する種別番号は精度の順に1から付けられます(例えばデフォルトのREAL は1、DOUBLE PRECISIONは2となります)。

このオプションはバイト長指定子(Fortran 77に対する拡張)の解釈には影響しませ ん。

-lx
ライブラリlibx.aを用いてリンクを行います。 リンカーは-Ldir オプションで指定されたディレクトリに続き、 通常のシステムディレクトリ(ld(1)コマンド参照)を用いてこのライブラリをサー チします。
-Ldir
ライブラリファイル用のディレクトリ一覧(ld(1)コマンド参照)にdir を追 加します。
-M
モジュール情報ファイル(.modファイル)のみを生成します。
-maxcontin=N
継続行数の上限を255からN に増やします。 ただし上限を標準値より小さな値に減らすことはできません。
-mdir dir
モジュール情報ファイル(.mod)を現行のワーキングディレクトリにでは なくディレクトリdir 中に出力します。
-mismatch
手続きの引数リストに対する一貫性チェックのレベルを下げ、不整合があって もエラーメッセージではなく警告メッセージが出力されるようにします。 この指定は現行ファイルに含まれないルーチンへのコールにのみ適用されます。コ ンパイル対象のファイルに含まれるルーチンへのコールは正しいものでなくてはな りません。 このオプションは-C=calls を無効にします。
-mismatch_all
手続きの引数リストに対する一貫性チェックのレベルをさらに下げ、同一ファ イル中のルーチンへのコールに不正があった場合にもエラーメッセージではなく警 告メッセージを出力するようにします。 このオプションは-C=calls を無効にします。
-mtrace
メモリ割付けと解放をトレースします。このオプションは -mtrace=on と等価です。
-mtrace=trace_opt_list
メモリ割付けと解放をtrace_opt_list の値に従ってトレースします。 trace_opt_list は以下の項目からなるリストで、項目間の仕切りにはコンマ を用います:
address
(アドレスを表示する)
all
offを除く全オプション)
line
(わかる範囲でファイル/行を表示する)
off
(トレース出力を無効にする)
on
(トレース出力を有効にする)
paranoia
(メモリアロケータのデータ構造体をユーザプログラムによる破壊から防ぐ)
size
(サイズをバイト単位で表示する)
verbose
offparanoiaを除く全オプション)

このオプションはコンパイルとリンキング双方に対して指定する必要があります。 ただし-gc オプションとは整合性がありません。 詳細についてはセクション“メモリトレーシング ”をご参照くださ い。

-nan
REAL変数とCOMPLEX変数をIEEEシグナルNaNに初期化します。これに より値が未設定の状態で使用されると実行時にクラッシュが発生することになります。 これは局所変数、モジュール変数、INTENT(OUT)仮引数に対してのみ 有効であり、COMMONEQUIVALENCE中の変数には影響を及ぼしません。
-nihongo
コンパイラメッセージを日本語(シフトJISエンコーディングを使用)で出力します。
-nocheck_modtime
.modファイルが古いものであるかどうかのチェックを行わない ようにします。
-nomod
モジュール情報ファイル(.mod)の生成を抑止します。
-noqueue
コンパイラに対するライセンスがすぐに利用できない場合に、待ちに入るのではなく エラー終了するようにします。
-o output
デフォルトの代りに使用する出力ファイルoutput を指名します。 実行可能モジュールが生成される場合、デフォルトの名称はa.out となります。そうでない場合、-c オプションが指定された場合にはfile.o が、-S オプションが指定された場合にはfile.cが、-F オプションが 指定された場合にはfile.f, file.f90、またはfile.f95 が使用されま す。ただしfile はソースファイルの名称基本部(拡張子を除いた部分)を意味し ます。
-O
通常の最適化レベル、すなわち-O2 と等価です。
-ON
最適化レベルをN にセットします。ただし最適化レベルは次のように定義されます:
-O0
最適化なし(デフォルト)。デバッグ時にはこのレベルが推奨されます。
-O1
最低限の最適化レベル。
-O2
通常の最適化レベル。
-O3
さらなる最適化を実施するレベル。
-O4
最大限の最適化レベル。
-Oassumed
-Oassumed=contig と指定したのと同義です。
-Oassumed=shape
形状引継ぎ配列の仮引数をshape の値に従って最適化します。ただし shape として指定できるのは次のいずれかです。
always_contig
連続的な実引数として最適化します。実引数が連続的でなかった場合には実行時エラ ーが生じます(このオプションが指定された場合にはコンパイラは標準準拠とはなり ません)。
contig
連続的な実引数として最適化します。実引数が連続的でなかった場合(すなわち部分 配列であった場合)、連続的なローカルコピーが行われます。十分に多くの配列要素 や配列操作が行われる場合(すなわちローカルコピーを行うコストが不連続な配列ア クセスに伴うオーバヘッドを下回る場合)には部分配列へのアクセスを高速化できる かも知れませんが、通常はアクセス性能の低下を招きます。 なお、このオプションはTARGET属性を持った仮引数に対しては影響しない点 に注意してください。これらは常にドープベクトルを介してアクセスされます。
section
部分配列に対する(不連続な)実引数への小・中規模アクセスとして最適化します。 これがデフォルトです。

CHARACTER配列はこれらのオプションによって影響されない点にご注意くだ さい。

-Oblock=N
MATMUL組込み関数の評価に用いるブロックの次元を指定します。 デフォルト値(-O1 またはそれ以上の場合のみ)はシステムやデ ータ型に依存します。
-Onopropagate
定数伝播の最適化を無効にします。 これは-O1 以下の場合のデフォルトです。
-Opropagate
定数伝播の最適化を有効にします。 これは-O2 以上の場合のデフォルトです。
-Orounding
プログラムがデフォルトの丸めモードを変更しないことを指定します。 これによってANINT組込み関数に対するより高速なコードの使用が可能になり ます。
-Ounroll=N
単純なループや配列操作をアンロールする深さを指定します。 -O0-O1 の場合のデフォルトはアンロールなし (すなわち深さ1)であるのに対し、-O 以上の場合には深さ2がデ フォルトとなります。 Cコンパイラが有能な場合には、Fortranコンパイラのループアンローリングを抑止し た方が良い場合があります。それには-Ounroll=1 という指定を行 います。
-Ounsafe
プログラムの数値的安定性に依存するような安全性を損なう可能性のある最適化を 実行します。
-pg
プロファイリング情報を出力するコードを生成します。この情報は実行時に実装依存 のファイル(通常はgmon.out またはmon.out )に出力されます。 実行時のプロファイルはgprof を用いて生成することもできます。 このオプションはコンパイルとリンキング双方に対して指定する必要がありますが、 実装によってはサポートされていないこともあります。
-pic
共用ライブラリとしての使用を想定し、位置非依存のコード(small model)を生成 します。Small modelに対し共用ライブラリが大き過ぎる場合には -PIC を使用してください。
-PIC
共用ライブラリとしての使用を想定し、位置非依存のコード(large model)を生成 します。
-Qpath pathname
コンパイラライブラリのパス名称をデフォルトからpathname に変更します。 (Unix上でのデフォルトは通常‘/usr/local/lib/nAG_Fortran’か ‘/opt/nAG_Fortran/lib’であり、Windows上では通常 ‘C:\Program Files\nAG\EFBuilderPro\nAG_Fortran\lib’です。)
-r8
デフォルトのREALCOMPLEXのサイズを2倍にします。また4倍精度の 浮動小数演算がサポートされているマシンの場合には、DOUBLE PRECISION (及び非標準のDOUBLE COMPLEX)のサイズも2倍にします。 ただし種別(KIND)番号、またはバイト長が明示されたREALCOMPLEXは影響を受けません — しかしKIND組込み関数は正しい値 を応答するため、4倍精度の浮動小数演算機構を有するマシン上での COMPLEX(KIND(0d0))は正しく4倍長COMPLEXを選択します。

INTEGERのサイズには影響を与えないため、このモードではコンパイラは 標準準拠とは言えません。

注:このオプションはすべての数値データ型のサイズを倍加する -double オプションによって置き換えられています。

-s
記号表に関する情報を実行可能ファイルから除去します。 このオプションはリンクフェーズで指定された場合にのみ有効となります。
-S
アセンブラ(実際にはCソースコード)を生成します。 結果として生成される.cファイルはCコンパイラで直接コンパイルするのではなく、 nAG Fortranコンパイラによって処理されなくてはなりません。
-save
これはRECURSIVEと宣言されていないすべてのサブプログラム中に SAVE文を挿入したのと同じ効果を持ちます。この場合、それらサブプログ ラム内におけるすべての非自動局所変数は静的にアロケートされる ことになります。
-strict95
CHARACTER*’構文の使用に対し旧仕様である旨の警告メッセージ を出力するようにします。 多くのプログラム中にはこの構文が残っているため、デフォルトではこのメッセ ージは出力されません。
-target=machine
コード生成、最適化の対象となるマシンを指定します。
  • Linux (x86-32)とWindowsの場合、machine としては次のいずれかを指定可。
    i486, i586, i686, pentium2, pentium3, pentium4
    Intelプロセッサ
    k6, k6-2, k6-3, k6-4, athlon, athlon-4, athlon-xp, athlon-mp
    AMDプロセッサ
    pentium
    i586 と等価)
    pentiumpro
    i686 と等価)

    デフォルトはi686。

  • Sun/SPARCの場合、machine としては次のいずれかを指定可。
    V7
    SPARCstation 1等
    V8
    SPARCstation 2等
    super
    SuperSPARC
    ultra
    UltraSPARC
    native
    使用中のマシン

    デフォルトはSPARC V7。

    より新しいアーキテクチャ用にコンパイルされたプログラムは古いマシン上では動作し ないか、あるいは性能が大きく落ちる場合があります。 -target=native はgccではサポートされていません。

  • HP9000/700の場合、machine としては次のいずれかを指定可。
    2.0
    PA-RISCアーキテクチャの指定されたリビジョン(デフォルト)
    native
    使用中のマシン
-tempdir directory
コンパイラの一時ファイル用ディレクトリをdirectory とします。 デフォルトとして使用されるのはTMPDIR環境変数で指定されたディレクトリ か、あるいはそれがセットされていなかった場合には/tmpが使用されます。
-thread_safe
マルチスレッド環境で安全に実行できるコードを生成します。 これはコンパイルとリンクの双方のフェーズで指定する必要があります。 -gc とは整合性がありません。
-time
種々のコンパイルフェーズに対する実行時間をレポートします。
-u
IMPLICIT文で明示的に規定されない限り、IMPLICIT NONEがデフォルト として有効になることを指定します。
-unsharedrts
Fortran実行時システムの非共用(静的)バージョンとバインドします。これにより nAG Fortranコンパイラがインストールされていないシステムにおいても、動的にリン クされる実行可能モジュールを実行させることが可能になります。 このオプションはリンクフェーズで指定された場合にのみ有効となります。
-v
Verbose(饒舌出力)。 コンパイルされるそれぞれのファイルにつき名称をプリントします。
-V
コンパイラのバージョン情報をプリントします。
-w
すべての警告メッセージを抑止します。 -w=all という指定と同義です。
-w=class
class で指定された警告メッセージを抑止します。ただしclass で指定 できるのはall, alloctr, obs, ques, uda, uei, uep, uip, ulv, unused, usf, usy, x77, x95のいずれかです。
-w=all
すべての警告メッセージを抑止します。
-w=alloctr
割付け可能な要素、仮引数、関数の使用に関する警告メッセージを抑止します。
-w=obs
旧仕様となった機能の使用に関する警告メッセージを抑止します。
-w=ques
怪しい用法に関する警告メッセージを抑止します。
-w=uda
未使用の仮引数に関する警告メッセージを抑止します。
-w=uei
未使用の明示的インポートに関する警告メッセージを抑止します。
-w=uep
未使用の外部手続きに関する警告メッセージを抑止します。
-w=uip
未使用の組込み手続きに関する警告メッセージを抑止します。
-w=ulv
未使用の局所変数に関する警告メッセージを抑止します。
-w=unused
未使用の言語要素に関する警告メッセージを抑止します。 これは ‘-w=uda -w=uei -w=uep -w=uip -w=ulv -w=usf -w=usy’ と指定したのと等価です。
-w=usf
未使用の文関数に関する警告メッセージを抑止します。
-w=usy
未使用の記号に関する警告メッセージを抑止します。
-w=x77
Fortran 77に対する共通的な拡張仕様に対する警告メッセージを抑止します。 該当するのはTABフォーマット、バイト長指定子、ホレリス定数です。
-w=x95
Fortran 95に対する拡張仕様に対する警告メッセージを抑止します。
-Woptions
-W オプションはコンパイラ構成要素のために使用するパスを指定する 目的で、あるいは該当要素に直接オプションを引き渡す目的で使用できます。 可能な組合せは次の通りです:
-W0=path
Fortranコンパイラフロントエンド用に使用するパスを指定します。 ただしこの指定はライブラリディレクトリには影響しない点に注意してください。 それを指定するには-Qpath を使用する必要があります。
-Wc=path
Cコンパイラを呼び出す際に使用されるパスを指定します。これはコンパイルの最終 ステージとリンキングに対して使用されます。
-Wc,option
コンパイル(.oファイルの生成)に際してホストのCコンパイラにoption を直 接引き渡します。 単一の-Wc, オプション中で複数のオプションを指定する場合に は、それらをカンマで区切って指定します。
-Wl=path
(実行可能モジュールを作成する)リンカーを呼び出す際に使用するパスを指定し ます。
-Wl,option
リンキング(実行可能モジュールの生成)に際してホストのCコンパイラに option を直接引き渡します。 単一の-Wl, オプション中で複数のオプションを指定する場合に は、それらをカンマで区切って指定します。 オプション中にカンマを含める場合にはそれを繰り返し入力します。例えば -Wl,-filelist=file1,,file2,,file3 と入力した場合のリンカー オプションは-filelist=file1,file2,file3 となります。
-Wp=path
fppプリプロセッサを呼び出す際に使用するパスを指定します。
-Wp,option
プリプロセシングに際してfppにoption を直接引き渡します。
-wmismatch=proc-name-list
引数データ形式と配列に関する一貫性チェックを抑止する外部手続きの一覧を指定しま す。 手続き名はカンマで区切る必要があります。例:-wmismatch=p_one,p2-mismatch オプションと異なり、これはデータ形式と配列のチェック にのみ影響し、警告メッセージは出力されません。
-xlicinfo
コンパイルを実行するのではなく、コンパイラに対するライセンスが利用可能かどうか をレポートします。
-xs
(Sun/SPARCオプションのみ) 記号表を実行可能モジュール中に格納します(そうでない場合にはオブジェクトファイ ルが保持されているときにのみデバッギングが可能になります)。
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