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ニューメリカルアルゴリズムズグループ
創立から40年間の数々の業績


40年間の数値計算ソフトウェアの業績

2010年5月、NAGはNAG Ltdの創立40周年 —目まぐるしく競争の激しいソフトウェア市場での素晴らしい業績— を祝いました。高品質の数値及び統計アルゴリズムの研究と開発へのNAGの献身は法人設立の6年前の1970年に始まりました。そしてこれは今日までずっと続いています。

NAGが誕生してから40年の間、NAGの製品を開発した技術者、産業界や学界のお客様、そしてメディアは多くの優れた製品やプロジェクトの功績を目にしてきました。以下に、その一部をご紹介します。

NAG's first logo

1970年 から1980年までの最初の10年間

法人としてのNAGの最初の10年間では、1970年代に英国の公的資金に依存した大学を基盤とする共同作業から、顧客ベースを拡大しつつ名高い大手の大学、企業や行政機関のお客様と世界的に事業を行う、財政的に独立した貿易会社への転換に成功しました。しかし重要なことですが、この転換の間、NAGの"社風" ―技術的優越性に対する絶え間ない探究、技術提携の価値に対するゆるぎない信念― は堅実に維持されました。 この社風を実践している例は、以下のNAGの最初の10年間の要約に現れています。英国、ヨーロッパや欧米間の共同プロジェクトへの参加、高性能コンピューティングソフトウェアや移植性の高いグラフィカルソフトウェアの開発の促進などです。

  • 1970年5月に大学共同作業として英国で立ち上げられ、ノッティンガム大学からコーディネートされたBrian Ford 主導のNAGプロジェクト
  • コンピュータ委員会(英国政府機関)からの資金援助
  • 数値ソフトウェアの設計、ドキュメント化、テスト向けの大規模な標準セット
  • 1971年10月にリリースされた、特定のICL メインフレームシリーズ向けのNAG Algol 60 and Fortran Libraries, Mark 1
  • 1971年10月に正社員としてSteve Hague が入社
  • Library の継続的な拡大 — 5年間で3つのMark (主要バージョン) をリリース
  • 初めてのICL以外の Library 実装の出現 — 移植性の高い数値ソフトウェアにおける画期的できごと
  • 企業や英国外から、Libraryの利用への関心の拡大
  • 数値ソフトウェアの開発におけるソフトウェアツールの先駆的活用
  • 1973年8月にノッティンガムからオックスフォードへNAGが移転("NAG" の "N" は "Nottingham" というよりも "Numerical" から来ています)
  • NAGソフトウェアの学問を超えた使用に対する高まる需要を満たすために、1976年の3月18日にNAGは法人になりました。
  • コラボレーション(技術提携)の精神が続くよう促進するため非営利法人として組織されました。(その状況は現在も継続しています)
  • 北アメリカの高まる需要を満たすために1978年にNAG Inc は設立されました。
  • ソフトウェアツールの利用に関して先駆的な経験をもつため、NAGはアメリカ政府援助の Toolpack プロジェクト(1979-1982) をコーディネートします。

NAG's second logo

1980年から1990年まで( 10年目から20年目)

  • NAG Ltd はコンピュータ委員会から助成金を10年間受けた後、1980年に財政的に自立します。
  • NAG ユーザ協会の最初のミーティングが1981年に開催されました。
  • 1982年に発売された、移植性の高い新たな最初のマルチプラットフォーム、マルチパッケージのNAG Graphics Library
  • 1983年にNAG Fortran Library(Cray-1) の部分ベクトル化された実装の最初のリリース
  • NAG テクニカルポリシー委員会が1985年に設立され、初めてのミーティングが開催
  • European Union (EU)により資金援助された Ada プロジェクトの試験的実装が1985年に開始
  • UK Alvey イニシアチブにより資金援助されたFortran ソフトウェアツールプロジェクトが1984年に開始
  • EU ESPRIT IIにより資金援助されたDIAMOND (正確な計算) プロジェクトが1985年に開始
  • UK SERC により資金援助されたGLIMPSE (統計エキスパートシステム) プロジェクトが1986に開始
  • NAGの創立者、Brian Fordが 1989年に「英国の産業と研究へのすぐれたサービスの表彰」でOBEを受賞
  • アメリカの資金援助による LAPACK線形代数プロジェクトの技術提携が1987年に開始
  • EU ESPRIT IIにより資金援助された、FOCUS (知的フロントエンド) と Supernode 2 (高性能コンピューティング) プロジェクトが開始

NAG's second logo


1990年から2000年まで... 技術提携と開発

品質と技術提携に重点を置き続けるという特徴に加えて、NAGの20年目から30年目までの10年間の主な特徴は、主力であるLibrary製品、Fortranツール及び世界初のFortran 90コンパイラ、高度な可視化アプリケーション構築システム、IRISエクスプローラーなどの新規バージョンのリリース、そして数式/数値ソフトウェアの開発の参加などにも、NAG製品の範囲を拡大したことです。科学計算の世界はこの10年間でPCやインターネットの出現とともに大きな転換を経験しました。そしてNAG製品や研究活動の範囲を広げることにより、この継続した変化に向き合い対応しようとしました。

  • NAG GmbH が1990年にドイツで設立
  • NAGの最初のC言語のルーチンセット、NAG C Library, Mark 1が 1990年に発売
  • 新しい NAG 製品の発売:
    • NAGWare Fortran Tools, Release 1
    • NAGWare f90 Compiler, Release 1
    • IRIS Explorer, Release 3
    • The NAG Parallel Library, Release 1
    • AXIOM (symbolic solver system), Release 1
  • NAGの継続的な機能強化と合わせて、NAGの主力であるLibrary 製品の新しいMark(バージョン)を続けてリリース
  • 貿易産業省により資金援助されたGRASPARC (計算可視化) プロジェクトが1990年に開始
  • 1992 年にLAPACKルーチンが初めて使用可能となる
  • 1993年にNAG ウェブサイト開設
  • EU 第四次フレームワークにより資金援助された、PINEAPL (並列化数値ソフトウェア) の開始及び FRISCO (多項式ソルバ) プロジェクト開始
  • 日本 NAG 株式会社 (旧IRISエクスプローラーセンタージャパン) 1996年に東京に創立

NAG's logo


2000年から 2010年まで

NAGの社風は依然として大変前向きで、企業としての30年目から40年目までの10年間は、NAGは過去の30年間の成功を生かす組織となっていました。この10年間に科学的/技術的/統計的コンピューティングの世界で大きな激変がありました。コンピューティング業界の他の全ての組織と同様に、NAGはこれらの変化とは無縁ではありません。組織はこれらの時代の変化に適応してきました。そして「機敏性」「順応性」といった言葉が最近の事業計画の実現において今まで以上に際立っています。業務上の問題や組織的または技術的問題の詳細は、ある点では1970年、1980年あるいは1990年のそれらの問題とはかなり異なっているかもしれません。しかし2010年のNAGは過去の40年を通じて組織を特徴づけてきた同じ価値観と同じ期待をもって堂々と存在感を示しています。

  • NAGは第四次フレームワークプロジェクトに参加― STABLE (ビジュアル統計)、DECISION (設計最適化)、OpenMath (数学電子出版) 及び JULIUS (高性能問題解決)
  • 新しいNAG 製品の発売:
    • The NAG SMP Library, Release 1 (世界初)
    • NAGWare f95 Compiler, Release 1 (世界初)
    • NAG Statistical Add-Ins for Excel, Release 1
    • NAG Data Mining Components, Release 1
  • NIKE がハイテクのフットウェアの設計にIRISエクスプローラーを使用
  • EU 第五次フレームワークがEUREDIT (データ編集/クレンジング)、MONET (NET-ベース 数学) 及び MKM (数学知識) プロジェクトとともに開始
  • 共同開発したAMD Core Math LibraryのリリースでNAG と AMD がパートナーシップを形成
  • 2004年7月、Brian Ford が30年以上の勤務の後NAGの取締役を退任。NAG Incの社長、 Rob Meyer はNAG グループのCEOに就任し、 NAG Ltd のSteve Hague がNAG Oxford のCOO と NAG グループのCTOに就任
  • NAG は2005年に世界最大の気候変動実験のための可視化コンポーネントを開発
  • 2006年1月にC Libraryの Mark 8をリリース
  • 2006年3月にNAG OxfordはInvestors in People standard(人的投資家)を受賞 (2009年もこの状況を維持)
  • NAG はスーパーコンピューティング設備、 HECToRへのCSEサポートを提供するため、NAGの歴史上最大の契約に署名
  • 2007年6月、NAGの最初の正社員Steve HagueがNAG LtdのCOOを退任
  • 2008年4月、NAG は新しいコネクタ製品NAG Toolbox for MATLABを発売
  • 2009年に2つの新しいプロトタイプ製品NAG Library for .NETとNAG Numerical Routines for GPUsを発売
  • 中国のニーズに対応するため、NAGは2009年11月に台湾にオフィスを開設
  • 2010年にFortran LibraryのMark 22をリリース
  • 2010年にNAG Library for SMP & multicoreのMark 22 をリリース


今後

今後NAGはどうなるのでしょうか?将来を予測することは企業にとって危険な試みですが、NAGは多くのことに自信を持っています。洗練された数学的または統計的ソフトウェアや開発ツールのニーズは高まり続けるでしょう。問題やアプリケーションの複雑さと同様にデータ量も増大し続けるでしょう。期待に反して、私たちが直面する世界や課題は単純化していません。

今後10年間、必要なときにいつでもアクセスできるようソフトウェアエンジニアリングを利用しながら、これまでと同様に正確性や安定性を重視して、私たちは引き続き計算ソフトウェアをNAGコードに加えていく予定です。私たちはまたNAGソフトウェアのお客様やユーザの進化を期待しています。今後ますます、2つのグループ、プロのソフトウェア開発者と研究者、アナリストとモデラーが増えていきます。

プロの開発者は社内ユーザやお客様のためのアプリケーション構築のためにNAGコードを使い続けるでしょう。サービスを提供する事業を行っている企業においても、ソフトウェアはますます洗練されたサービスを提供する手段になっています。次第に、これらのアプリケーションのユーザ、ISVの社内ユーザやお客様は、より良い判断を行うために内部にNAGコードが含まれる洗練されたソフトウェアを使用する"普通の人"になっていきます。

この意味を理解いただくために、運転している車を思い浮かべてください。車にはほぼ確実に、排気量を減らしつつ許容範囲の性能を提供するよう常に混合気を計算し調整するソフトウェアを実装したプロセッサが搭載されています。ソフトウェアはドライバーに"走行可能距離"のほかに瞬間燃費及び平均燃費の情報を提供し続けます。ドライバーは自分の運転の癖を直したり、給油の予定をたてるためにこの情報を利用します。車の中で自分たちがコンピュータやソフトウェアのユーザであると考える人はごくわずかしかいませんが、実際に私たちはユーザなのです。エンドユーザは計算を行う洗練されたNAGコードの存在を意識せずに既に薬剤経済学の予測や、小売り販売促進価格の計算や、有害物質の暴露のモデリングを行っています。

Fortran、 C、 あるいはJavaといった伝統的な言語でプログラミングすることなく様々なデスクトップソフトウェアによりNAGコードを利用する洗練されたアナリスト、モデラー、研究者がますます現れることを期待しています。多くの点でこれらのNAGユーザは80年代や90年代にNAGの成功を支えたユーザに似ていますが、彼らはプログラミングの技法ではなくモデルに一層の力をそそぐことができるでしょう。NAG はユーザがNAGの機能を必要とするプラットフォームへの接続を構築することによりこれらのユーザに貢献できるでしょう。

NAGは頑健(ロバスト)で正確な移植性の高いソフトウェアが研究者の成功には重要であるという原理に基づいています。 40年間を通して、私たちは非常に正当な理由により、すなわちハードウェアとソフトウェアの環境が急速に変化し続けているため、専門技術を構築し、移植性を重視し続けてきました。ハードウェアとソフトウェアの変化の速度は減少しません。わずか1年余りで、低コストのシングルチップ上の8プロセッサの出現を期待できます。Linux と Windows が市場を独占しそうですが、コードの移植性をサポートするコンパイラやランタイム環境(Java、.Net) 同様にそれぞれ発展し続けるでしょう。ハードウェアやソフトウェアのこのような発展により、アルゴリズム選定、ソフトウェア開発、テスト及び品質保証のプロセスによって支えられている、NAGの伝統ある品質が必要であることがあらためて再認識されます。

過去40年に渡るNAGの成功と今後10年の計画は、社員(スタッフ、メンバー及び顧問)の質と、先駆者たちが退任し新しい人材が後を継いでも継続している習慣化された"社風"にかかっています。確かに、社風の重要な要素は品質の重視です。NAG は製品のスピード、正確性、頑健性(ロバスト性)やドキュメンテーションの実用的なバランスを重視してきました。"間違った答えを速く得る"というのは私たちの文化では決してありませんでしたし、今後もありません。 お客様へのサービスにおけるNAGの成功は社員の誠実さや信頼性と同様に社員の専門技術に基づいています。私たちが"Results matter, trust NAG"と言うときは、製品と同様に私たちのお客様が接する社員について述べています。ハードウェアとソフトウェア、お客様とアプリケーションにおいて私たちがこれまで目にした全ての変化やこれから起こる全ての変化を通じて、私たちは何世代にも渡ってこれらの価値を伝えていくことで、これまでの40年間と同様に今後40年間のお客様への対応で成功を収めることができると信じています。


Results matter. Trust NAG.

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